大阪・中之島 レクシア特許法律事務所のブログです。

2021年4月23日金曜日

意匠権ウォーズ(空間デザイン)by日経アーキテクチュア

松井です。

改正意匠法で導入された空間デザイン(建築物・内装)の意匠登録が多数紹介されています。
建築デザイン訴訟や著名デザイナーへのインタビューなども掲載されており、かなり充実した内容になっています。

【日経アーキテクチュア】


弊所が代理させていただきました案件でも、下記のものが掲載されていました。

・飲食店の建築物として初の意匠登録(桜珈琲)



・内装の意匠として初の意匠登録(くら寿司)




「初」というのは嬉しいですね。

空間デザインの意匠については、いろいろと相談、講演、執筆の依頼をいただいているところですので、今後、もっとホットになると予想されます。

松井宏記

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2021年3月17日水曜日

意匠ではなく商標で保護するデザイン

松井です。

2020年度はコロナ禍の中においても、いろいろな団体で、意匠法改正の講演を行いました。
その中で、副題としてよくいただいたのが、
「特許と意匠のミックス」
「意匠と商標の関係」
など、意匠と別の産業財産権との違いやミックスを解説するような内容です。

商標については立体商標や新しい商標がありますので、
意匠とリンクする場面が増えてきています。

そこで、今期行った講演の中から、
意匠ではなく商標で保護するのが適当と思える登録例を紹介したいと思います。

【液体を含んでいるもの】
以下は、キッコーマン(TM)さんの醤油の卓上容器ですが、醤油が入っています。
この状態で意匠登録は不可と思われますが、商標は登録可能です。
(むしろ、需要者は醤油が入っている状態を見ているので、その方が使用による識別力の立証がしやすいと思われる)



以下のスライドで、右端はコロナビール(TM)ですが、
ビール瓶にビールが入っていてライムが添えられているところは、まさに商標の出番でしょう。意匠では登録不可と思います。
(なお、左側と中央の立体商標は複数物から構成されますので、意匠での登録はセット物に該当するかどうか悩ましいところです)



【複数物】
以下は、チュッパチャップス(TM)やフリスク(TM)の販売店での飾り付けと思われます。
意匠では、セット物に該当しない限り、多物品として登録不可の可能性ありと思われます。
しかし、このような複数物からなるデザインは立体商標として登録可能です。



以下は、パッケージの中にさらに物品が含まれているものです。
これらのものも多物品の恐れがあるので、意匠登録は悩ましいですが、商標登録は可能です。


立体商標で文字ありのものは、要部が文字にあるかもしれず、権利の実体が形状にない可能性があります(それに対して意匠では文字は要部にならず形状が要部になる可能性が高い)。
しかし、文字も含めて複数物や液体を含んでいるものなどを立体商標登録しても、牽制球としての効果は十分に果たすと思われますし、いざという場合には有名性を立証することで形状その他に要部を持っていくことも可能と思います。

意匠と商標の使い分けの一例です。

(特許との使い分けもまた紹介したいと思います)

松井宏記


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2021年3月3日水曜日

緊急事態宣言解除とコロナ後(ワクチン後)の業務

松井です。

新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく緊急事態宣言は、大阪、兵庫、京都の関西3府県他で、2月28日をもって解除されました。

緊急事態宣言中は、弊所では、原則として週3日ほどの在宅勤務を行なっていましたが、
緊急事態宣言の解除をもって、在宅勤務日数を減らしつつ業務を行なっています。

ウィズコロナの時代、新しい仕事方法を模索して、ほぼ一年が経ちます。

ウェブ会議がクライアントとの打ち合わせ、業界団体の会合などで浸透したことはとても有益でした。
外部団体で行うセミナーにおいても、ウェブ開催が殆どであって、ウェブでの講演は受講者の居場所を選ばないので、とても有効です。
ウェブでの講演では日本全国の方が参加されますので、情報を拡散できる点でとてもメリットがあります(しかし、セミナー後のアンケートを拝見しますと、ウェブとリアルの両方での開催を望む声が多く、リアルでの交流を持ちたいとお考えの方も多いことがわかります)。

ここ一年は、ウェブ会議や在宅勤務を十分にテストできた一年でありました。
私自身も、一年間、右往左往しましたので、そろそろ本格的に新時代にマッチした活動をできそうです。

コロナ後(ワクチン後でしょうか)の世界では、
人とのミーティングは、ウェブ会議とリアル会議の両方が活用されていくと思います。
それと同時に、クライアントからみれば事務所の所在地の重要性も薄れていくように思います。
講演の場合には、講演会場の重要性も薄れていくと思います。

最初の顔合わせや、リアルで物をみないといけない場合を除いては、
事務所がどこにあっても、みなさんウェブ会議に慣れたので、ウェブでの打ち合わせを十分に行うことができます。
(むしろ、資料共有してじっくりと話ができるので、ウェブの方が優れていると思う時があります)

講演についても、
リアルとウェブの両方で行ったり(主催者は大変でしょうが・・)、
ウェブだけの場合も、時間の都合がつかなかった方のために、数日間は録画を閲覧できるようにしたり、いいとこ取りの世界が待っていると思います。

そういう意味では、
仕事面では、事務所の場所の重要性が低下し、弁理士や事務所の実力がより試される時代が来ると思います。
講演面でも、講演日時や場所はあまり重要ではなくなり、いい講演がより多くの人に届いて、記憶に残るものになると思います。
(希望も入ってますが)

新型コロナにはやられた面もありましたが、
コロナ後(ワクチン後)は倍返しで活動したいと思います。
(と言って、自分に発破をかけておきます)


松井宏記


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2021年2月5日金曜日

「最新/意匠・デザインの法律相談Ⅰ・Ⅱ」発刊のお知らせ

松井です。
久々のブログで失礼します。
最近は、緊急事態宣言中につき、在宅勤務と出勤を繰り返しています。

そんな中、かつてより、デザイン関係の法律相談書、実務書として評価が高かったあの本が、内容新たに発刊されました。

「最新/意匠・デザインの法律相談Ⅰ・Ⅱ」青林書院

IとIIの二冊。分厚いです。

日本を代表するデザイン関係の法律家によって、
たくさんの質問に答える形で、
なるべく平易な言葉で説明されています。

私も執筆陣に加えていただき、下記問いについて執筆しました。

Q24 部分意匠
Q25 関連意匠・基礎意匠
Q56 類似意匠及び関連意匠の効力
Q96 世界の意匠制度

部分意匠や関連意匠の実例について多くの事例を挙げて説明しました。
また、「Q96世界の意匠制度」は壮大すぎるテーマのためクラクラしましたが、主要国の意匠制度について事例を交えながら比較しました。

他の先生方の記事を読んでいても大変勉強になります。
まさに日本のデザイン法制について広く詳しく知るにはもってこいの書籍です。


是非ご一読いただけましたらと思います。
(店頭配本は本年2月11日頃とのことです)

松井宏記

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