大阪・中之島 レクシア特許法律事務所のブログです。

2019年5月28日火曜日

NY→Boston→Tokyo知財の旅

松井です。

5月の中旬、2週間に渡って、
アメリカのニューヨーク→ボストン、そして、日本の東京に出張してきました。

ボストンでINTAの総会が開催されるために出張にでましたが、
INTA前に、ボストンからすぐのニューヨークに行きました。

ニューヨークではお世話になっている事務所を数カ所巡りました。
彼らも今からボストンに行くとのことで出張前の忙しいなかお邪魔しましたが、日頃の仕事などについて意見交換しました。

事務所訪問の合間に少し足を伸ばして、MoMA(ニューヨーク近代美術館)に行ってきました。実は初めてです。いままで何度か行こうとしましたが、いずれも代理人との会合で行くことができず、今回ついに行きました。
アートとデザインの両者に触れ、また、アートとデザインが全く異質のものであることをよく理解することができました。以下、私のお気に入り。

(モンドリアン)

(モネ)

(ピカソ)

(イサム・ノグチ)


ニューヨークの後は、INTA総会に出席するため、飛行機でボストンへ。
ボストンでは、世界各国の代理人と、意見交換を朝から夜まで5日間、みっちり行いました。

今年、特に感じたのは、意匠商標の世界的な調査ツールが進化していることでした。
JPP, WIPO GLOBAL BRAND DATA BASEなども進化していますが、
世界の調査会社、データベース会社が提供する調査ツールが進化していました。
会場でデモも拝見させていただき、早速、弊所での導入を申し込みました。

ボストンでは少し足を伸ばす時間はほとんどありませんでしたが、
レセプションで名所を訪れることができました。
アメリカの事務所がフェンウェイパークでレセプションを開催したので行ってきました。

【フェンウェイパーク】


ボストンでのINTAが終了したのち、今度は東京へ。
東京に到着したその日に、日本知的財産協会JIPA意匠委員会との意見交換会に行きました。改正意匠法に関する意見交換です。
やはりみなさん、多くの疑問をお持ちのようで、今後開催される意匠審査基準WGが楽しみです。

その後、5月25日(土)、26日(日)になったのですが、そのまま東京に滞在しました。
土曜日は工業所有権法学会に出席。シンポジウムのテーマが意匠法改正でしたので参加しました。
画像意匠や空間の意匠について熱い議論が交わされていて、勉強させていただきました。
その後の交流会では学者、弁理士、企業の方々とさらに意匠法改正等についてざっくばらに意見交換させていただき、今回の意匠法改正のインパクトの強さを知ることができました。

日曜日は新たに立ち上がった「デザインと法協会」に参加しました。
デザイナー、弁理士、弁護士、企業の方々が一堂に集う会の立ち上げです。
懇親会でも様々な方々とお話しさせていただきました。
今後の活動が楽しみであるとともに、大阪での活動も期待しています。


2週間に渡って、いろいろな会に参加してきたのですが、
意匠商標のトレンドが、デザインのブランド化、グローバル化、調査ツールの充実、人的交流の活発化などの言葉に集約されてきているように思います。

今回の出張で得た人脈、情報などを今後の実務に生かしていきたいと思います。

(最後に、NYハイラインにあるザハ・ハディド氏設計のコンドミニアム。ペントハウスは57億円だそうです。笑)

【520 W 28】

松井宏記

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2019年5月13日月曜日

レクシア知財セミナー「意匠大改正 その内容と予想される実務ーデザインがブランド化する時代に向けてー」のご案内

松井です。

名古屋(6月18日)と大阪(6月19日)で、
意匠法大改正に関するレクシア知財セミナーを開催致します!
下記をご覧いただき、是非ご参加ください(企業の知的財産ご担当者向け)。

★本セミナーにつきましては、本日、レクシアセミナー登録していただいている皆様に先行して周知させていただきましたところ、初日で、すでに多くの申し込みをいただいております。参加ご希望の際にはお早めの申し込みをお勧め致します。

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意匠法改正案が閣議決定され、第198回国会に提出されています(2019年5月7日現在)。

今回の意匠法改正はいわゆる「大改正」であります。デジタル技術を活用したデザインの保護、ブランド構築のために意匠制度が強化されます。具体的には、「保護対象の拡充」、「関連意匠制度の変更」などの改正項目があります。この他にも、意匠法施行規則の改正もあり、様式面の改正から全体意匠と部分意匠の類似関係の成立など、出願戦略に関わる部分が改正されます。今回の改正により、実務上、意匠出願戦略は大きな見直しが必須になります。

そこで、本レクシアセミナーにおいて、前半では、大阪大学大学院法学研究科准教授で産業構造審議会知的財産分科会意匠制度小委員会委員も務めている青木大也先生にお越しいただき、意匠法の改正内容を解説いただいた上で、それにまつわるエトセトラとして各種情報をご提供いただこうと思います。

後半では、レクシアの松井宏記弁理士および鈴木行大弁理士により、意匠の中でもプロダクトデザインとパッケージデザインに絞って、強い広い権利の取得のために必須である関連意匠や部分意匠の使い方と、改正後の変化について現在入手できる情報から予想される実務を解説させていただきます。さらに新商標の登録事例が出てきていますので、新商標の登録事例から見たデザイン(およびブランド)保護戦略についても解説いたします。
皆様のご参加をお待ちしております。

セミナーの詳細および申し込み用紙は、以下のリンク先をご覧ください。

第46回(名古屋)
 


第47回(大阪)



松井宏記

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2019年4月10日水曜日

新人弁理士・若手弁理士との懇談(KTK懇談会)

松井です。

4月8日月曜日、中之島公会堂で開催されたKTK(関西特許研究会)懇談会に参加してきました。

私が参加した目的は、旧知の弁理士・弁護士といろいろ話すと同時に、新人弁理士・若手弁理士と意見交換するためです。

KTKのイベントには勉強熱心な若手や新人が集います。
積極的に業務時間外に勉強をしたいと思う人たちが集っています。
そのため、私も勉強しないとなー!といつも刺激をいただきます。

今年の幹事会にはレクシアの弁理士も参加しています(ここ数年、毎年レクシアから幹事が出ています)。
今年の代表幹事も熱心な方ですので、とても楽しいKTKになると思います。

懇談会では、多くの人とお話をさせていただき、新情報、オススメ情報などなどいろいろな情報を教えていただきました。
また、大御所先生とも意見交換できたのも、嬉しかったです。

やはり、定期的に業界の方と情報交換や意見交換するのは、必須だなと思いました。

KTK Facebookでの報告はこちら。
https://www.facebook.com/KTK.IP/posts/1063711943753257

今年のKTKの活躍が楽しみです!

松井宏記

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2019年3月28日木曜日

日本パッケージデザイン協会西日本での講演

松井です。

本年3月1日に、日本パッケージデザイン協会(JPDA)西日本で、
パッケージデザインの法的保護について、講演させていただきました。

JPDAでは東京で何度か講演させていただいているのですが、
今回は初の西日本での講演でした。

約50名のデザイナーの方々に、パッケージデザインの権利取得の実例についてお話しさせていただき、また、著作権についても注意点をお話し致しました。

質疑応答では、活発にご質問いただき、デザイナーの知財への関心の高さをよく理解することができました。

【講演の新聞記事】
(2019.3.25付包装タイムス)

講演会の後は、場所を移して懇親会にも参加させていただきました。
「新元号当て大会!」(面白かったです)にも参加させていただき、多くのデザイナーの方と交流させていただきました。

パッケージデザインを意匠権、商標権で保護する方法はいろいろあります。

特に、新規なパッケージデザインは、戦略立てれば意匠権で有益な権利群を取得できると思います。
すでに公開済みのパッケージデザインであっても、立体商標をうまく活用すれば、著名なものでなくても、いい権利を取得することはできます。

パッケージデザインは意匠と商標が最も交錯する分野であり、
デザインがブランド化する流れに乗って、
今後、意匠商標の中でも保護が重視されていく分野と思います。

パッケージデザイン保護は、今後も注視していきたいと思います。


松井宏記


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2019年3月27日水曜日

スマホがないと。。

松井です。

先日、スマホが通信機能を発揮できない状態で出張しました。

スマホそのままでキャリア切り替えの手続をしていて、
出張前に切り替えの利用開始手続が完了してしまい、
その時点で旧キャリアから見捨てられ、
新しいキャリアのSIMを入れるまで、スマホがネットや回線につながらない状態でした。

乗換案内アプリ使えず、メール使えず、ニュースは見れず。などなど。孤立。

乗換の検索ができないので、感覚的に早いルートをとる。
これはこれでアバウトな感じがいい。間に合えばいいのだ。笑

メールなし。
急ぎには対応できませんが、やるべきことは事務所でしてきたので、とりあえずはよし。

ニュースみれず。
街頭でニュースが掲示板などに流れていると、ついつい読む。昔はこうしてた。

コンビニでのキャッシュレス決済。
おそらく使えないので使わず(使えるかどうかをグーグル先生に聞くこともできず)。
久々にコンビニで現金を使う。1円単位で出そうとするので時間がかかる!

なかなか不安です。
10年前までは全然大丈夫だったものが、不安の塊みたいな人間に。
自分が弱くなったんかな?と思いましたが、
スマホのあまりの便利さで、不便を楽しめなくなってたことを認識しました。
不便があった方が緩くいけそうな気がする。。

たまには、スマホを置いて出かける日も作ってみようかと思う出来事でした。
(といいつつ、周りに迷惑をかけるので、今日もスマホを持って出かけてしまう。。)

松井宏記



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2019年3月15日金曜日

3Dデータと意匠権

松井です。

Brexitの方は、日本時間15日午前3時半に、イギリス議会はEU離脱延期を可決し、これからEU議会が延期を承認するかどうかの段階です。

英議会 EU離脱 6月30日まで延期を条件付きで可決

しかし、離脱延期にはEU議会の全会一致が必要ですので、まだどうなるかわかりません。というわけでBrexitの話題から離れます。


先日、名古屋で、「3Dデータと意匠権」というテーマで講演しました。



このテーマについては、大阪大学大学院法学研究科の青木大也先生が、とても整理された論文を発表されています。
「3Dデータとしてのデザインの保護と意匠法 ―3Dスキャナ・3Dプリンタを素材に―」

3Dデータは無体物ですので、登録意匠に係る3Dデータを他人が生み出した場合の取り締まりが難しい。
間接侵害での取り締まりも考えられますが、「のみ品」に該当する場合はかなり限定的と言わざるを得ないといえます。
(事業として、3Dデータをもとに生み出された立体物を販売などすれば、通常の意匠権侵害になります)

先日閣議決定された意匠法改正には間接侵害規定の改正もあります。
しかし、これは3Dデータの取り締まりをターゲットとしたものではなく、文言上も3Dデータへの権利行使は不明確またはかなり限定的のままと言えます。

デジタル技術の発展とともに、意匠法も進化する必要があります。
(・・と大きなことを言いましたが、まずは改正法を勉強します!)


松井宏記

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2019年3月13日水曜日

Brexit後のEU商標の英国での保護(詳細版)

田中景子です。

先日、松井から「合意なき離脱の場合」についての記事をアップしましたが、
今回は、「合意ある離脱の場合」も含めて詳細版をアップします。

Brexit(英のEU離脱)に関連し、離脱協定の締結期限(2019年3月29日)が迫るなか、英国内では、依然として、離脱協定の採否や、EU離脱延期の可能性などが議論されています。

その中で、英国政府は、2019年3月1日付けで、「合意なきEU離脱の場合の商標法への変更(原題:Guidance「Changes to trade mark law in the event of no deal from the European Union」)という指針を公表しました。

Brexit後、EU商標は英国でどのように保護されるのか。
以下、離脱合意のある場合/合意ない場合に分けて紹介します(直近の2019年3月1日英国政府の指針を参考に)。

(1)離脱合意のある場合
現行の離脱協定案によると、完全離脱までの移行期間である2020年末(=2020年12月31日)の後、EU商標は、英国で以下のように保護されます。

離脱日(2020年12月31日)直前までに登録されたEU商標は、離脱日に、当該EU商標と同等の英国の国内商標権が、自動的にEU商標権者に新たに設けられます(国内商標権の取得に費用は発生せず、且つ手続的負担もありません)。

離脱日時点で審査に係属中のEU商標は、離脱日に、当該EU出願の先願日や優先日を維持するために、当該EU商標と同等の英国の国内商標を出願する権利がEU商標権者与えられるにすぎません。したがって、原EU商標の出願人は、離脱日から9ヶ月以内(2021年9月30日まで)に英国政府に対して国内商標を出願する必要があります。出願手続きや費用の詳細は決まっていませんが、通常の国内出願と同等の庁料金を支払っての新規の国内出願となるのではと推測されています。

(2)離脱合意のない場合
2019年3月1日指針によると、離脱日直前までに登録されたEU商標は、離脱日に、当該EU商標と同等の英国の国内商標権が、EU商標権に新たに設けられます。同指針によると、この国内商標権は、英国の商標法下で出願され且つ登録されたように取り扱われます。原EU商標とは完全に独立した権利として、異議・譲渡・ライセンス・更新の対象となります。

英国の国内商標権の取得にあたり、費用は発生しません(ただし、最小限度の行政的負担が権利者に求められます)。

英国の国内商標の登録番号は、英国政府の作業の簡便化のため、EU商標番号の下8桁の頭に「UK009」を付けた番号になります。たとえば、EU商標の番号が「000000977」の場合、これに対応するUK商標の番号は、「UK00900000977」となります。

英国の国内商標の商標登録証は発行されず、代わりに、英国政府のオンラインデータベースで確認できます。

離脱日の時点で審査に係属中のEU商標は、離脱日に、当該EU商標と同等の英国の国内商標を出願する権利が与えられるにすぎません。したがって、原EU商標の出願人は、英国政府に対して国内商標出願を行う必要があります。特に、当該EU出願の先願日や優先日を維持するためには、離脱日から9ヶ月以内に国内出願を行う必要があります(原EU商標の同一の商標、指定商品・役務範囲内であることも要件です。この要件を満たさない場合、原EU商標の出願日の利益を享受できません)。

当該国内商標出願は、英国の商標出願として取り扱われ、英国商標法に基づき審査されます。

(3)まとめ
以上の通り、離脱合意ある/なしにかかわらず、EU商標の英国での保護に大きな違いはないと思われます。すなわち、離脱日直前までに登録済みのEU商標に対しては、新たに英国の国内商標権が設けられて保護されます。

 一方、離脱日時点で審査に係属中のEU商標に対しては、離脱合意ある/なしにかかわらず、英国政府は、保護のためのアクションは取りません。EU商標の出願人は、当該EU商標と同様の保護を英国でも享受するためには、自ら、英国政府に対して新規に国内出願手続きを行う必要があります。特に、原EU商標の先願日や優先日を維持するためには、離脱日から9か月以内に出願手続きを行う必要があります。

また、離脱日後に設けられる英国の国内商標権の更新管理に注意が必要です。同指針では、英国の国内商標権は、原EU商標権とは別の独立した権利となるため、英国の国内商標権の更新手続は、英国政府に行う必要があると明記されています。なお、離脱日前後で更新が可能なEU商標権について、離脱日前にEUIPOに更新手続きを行った場合、離脱後に発生する英国の国内商標権には再び更新手続きが必要か。離脱協定案にも当該指針にも明記されていません。よって、離脱日後に更新期限を迎えるが離脱日前に更新が可能なEU商標権については、更新手続きの時期については、現地からの情報を得てから慎重に検討されるとよいかと思います。

なお、昨日の3月12日、イギリス議会は、EUからの離脱条件を定めた協定案を再び否決しました。
そして、13日には、このまま「合意なき離脱」を行うのかを議会で諮ることにしています。そこでも否決濃厚との報道もあり、その場合には、14日に「離脱延期」の採決も行われます。Brexitは混迷しています。


田中景子


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