大阪・中之島 レクシア特許法律事務所のブログです。

2020年1月17日金曜日

意匠法改正の大きなポイントはココ!

松井です。

久々にブログに登場で失礼します。

12月は、研修講師で日本各地に行っていました。
お題は「意匠法改正」や「デザインのブランド化を法的視点から解説」など、
意匠法改正の内容、戦略、商標と絡む分野の話です。
本年4月1日に、改正意匠法の施行が迫っていますので、今年もセミナー依頼が続いています。

ところで、意匠法改正にはいろいろポイントがありますが、
最も注意が必要なのはどれでしょう?

画像意匠の対象が広がった、建築物や内装が意匠登録できるようになる、これらはもちろん重要です。しかし、関係のない会社も多いと思います。

みなさんに関係があるのは、関連意匠の改正です。
本意匠の出願から10年間出願できるようになる、関連の関連を出願できるようになる、これらは、おそらく、今後の意匠出願の戦略、タイミング、関連の展開を大きく変更するかもしれません。
(個人的には、今まで通り、出願時に本意匠と関連をマッピングの上出願するのがベストと思います。しかし、10年後までの出願、関連の関連は、保護を広げるものであることは間違いないと思います。)

しかし、もう一点、関連意匠には隠れた大きなポイントがあります。
それは、改正意匠法の施行後、関連意匠を出願する場合、その時点で10年前までに出願されたものを本意匠とすることができるということです。改正前に出願されたものでも本意匠になります。

つまり、現状では、関連意匠は本意匠の意匠公報発行後は出願できませんが、改正後は改正施行日を跨いで10年前までに出願された本意匠に基づいて関連意匠を出願できるようになります。
しかも、自社製品が公知になっていても、「自己の意匠」(改正意匠法10条2項)として公知とは扱われないことになります。

よって、過去に、本意匠の公報が発行されたから関連意匠の追加を諦めた事案がある場合には、本年4月1日以降、関連意匠として出願することができる場合があります。さらに、その関連の関連も出願することができるようになります。

現在販売中の商品があって、さらに意匠による保護を拡張したい場合には検討が必要です。

しかし、詳しい要件がありますので、詳細は私までお問い合わせください。


松井宏記



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2020年1月10日金曜日

【商標実務】「類似商品・役務審査基準」改訂〔国際分類第11-2020版対応〕

宗助です。
本年もどうぞよろしくお願いします。

さて、令和2年1月1日より、特許庁の「類似商品・役務審査基準」が改訂されています(国際分類第11-2020版対応)。

主な変更点は、下記リンク「第11-2020版主な変更点」に記載のとおりです。
(外部リンク:JPOウェブサイト)。
https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/guideline/trademark/ruiji_kijun/document/ruiji_kijun11-2020/omona_henkouten.pdf

特に、これまで認められていた、第30類「菓子」「○○を使用した菓子」「○○を加味した菓子」等の表示が認められなくなった点には、注意が必要です。


(引用元URL:JPOウェブサイト)
https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/guideline/trademark/ruiji_kijun/document/ruiji_kijun11-2020/omona_henkouten.pdf

上記以外にも多数変更点がありますので、詳細については、以下のリンク「変更点一覧」をご参照頂ければと思います。
(外部リンク:JPOウェブサイト)。
https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/guideline/trademark/ruiji_kijun/document/ruiji_kijun11-2020/henkouten_ichiran.pdf

本年も当ブログでは、商標実務に関する最新情報を随時ご提供させて頂きます。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

宗助智左子


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2019年11月21日木曜日

China Hi-Tech Fairでの講演 in 深セン

松井です。

先日、鈴木弁理士からAPAA総会への出席記事がありましたが、
その台北の後、私は一人、中国深センに行きました。

China Hi-Tech Fair 2019に参加するためです。

このFair、超巨大で、
ジェトロの発表によると、去年は56万人の参加があったとのこと。
https://www.jetro.go.jp/j-messe/tradefair/detail/105750

今年もすごくたくさんの人が集まっていました。

顔認識、スマートハウス、車の自動運転、スマホ、ドローン、パーソナルロボットなどなど、様々な先端技術が展示されていました。

【CHTF2019】 





【顔面マッサージ器でマッサージ中】





私は、このFair中に開催された知財の集まりにおいて、
日本意匠法の改正についてミニ講演を行いました。

【講演中。スクリーンが巨大!】




【主催者・講演者で集合写真】


講演後、いろんな人に関連意匠の改正に興味があると言われ、少し話をしました。

深センには、ハイテク企業が多くあり、深セン所在の企業や特許事務所の方ともお話ししました。世界的な知財ポートフォリオに非常に関心を示しておられ、深センの勢いに知財が付いていこうとする熱意を感じました。

最後に、以下の写真は、世界で4番目に高い建物である「平安国際金融中心」内部にあった深セン中心部の模型です。まさにこのイメージ通り、ハイテクな印象のある街でした。



松井宏記


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2019年11月20日水曜日

【商標実務】ミャンマー商標法その後(再商標出願の詳細)

田中景子です。

ミャンマー新商標法(以下、「新商標法といいます)につきまして、進捗をお知らせいたします。

JETROのウエブサイトによると、知的財産関連法(商標法、工業意匠法、特許法、著作権法)が2019年5月24日に成立致しました。また、現地代理人のニュースレターから、2020年1月に知的財産庁が設立され、これに合わせて同法も施行される見通しとなった模様です。

商標に関しては、2020年1月から6月までの半年間、知的財産庁はいわゆるプレ・オープン期間(soft-opening period)を設け、商標の所有権宣誓書の登記が完了している商標のみを対象に商標出願(以下、「再出願」といいます)を受け付けるとのことです(この間、新規の商標出願は受け付けないようです)。

現地代理人からの情報によると、再出願には主に下記の書類・情報が必要となる見込みです。
(a) 商標見本
(b) 商標所有者の名称及び住所
(c) 指定商品(登記内容と同一のこと)
(d) 優先権を主張する場合、それをサポートする書類
(e) 所有権宣誓書(登記済)のスキャンコピー(原本が必要となる可能性あり)
(f) ミャンマーで本件商標をすでに使用している場合、その使用証拠(下記に例示(i)~(vi))及びミャンマーでの最初の使用日
 (i) 商標の所有権宣誓登記をした際の新聞公告
 (ii)パンフレット
(iii) 税務伝票(tax voucher)
(iv)輸入書類
(v)商標が付された商品が市場で販売されている写真など。

使用証拠に関しては、新商標法によると、「輸出用の商品やその包装に商標を付する行為」も「商標の使用」に含まれると規定されています(商標法51条(a)(3))。
したがって、ミャンマーにおいて輸出用の製品を製造し、当該製品あるいは製品の包装に本件商標を付している場合は、それを撮影した写真も、使用証拠となるかもしれません。

再出願の期間(2020年1月~6月)は、知的財産庁に多くの再出願が申請されることが予想されます。現地代理人の情報では、抵触する商標がある場合に、その順位の先後を決めるには、所有権宣誓書の登記日の先後、あるいは、ミャンマーでの使用開始日の先後が斟酌される可能性があるとのことです(商標法の施行規則は決まっておりませんので、明確ではありませんが、商標の使用証拠等は事後的に提出できるのではないかと思われます)。

いずれにしましても、所有権宣誓書の登記が完了している商標については、所有権宣誓書(登記済み)、新聞公告、使用証拠(もしあれば)の準備を開始され、再出願の手続きは、再出願が可能な期間(2020年1月~6月)のできるだけ早めに行うことをお勧めいたします。

情報元:
・JETROホームページ(https://www.jetro.go.jp/biznews/2019/06/71e93053e5ff2e43.html
・ミャンマー商標法(JICA仮英訳):https://www.jica.go.jp/project/myanmar/006/materials/ku57pq00003l09s6-att/trademark.pdf
・Investip事務所ニュースレター
・Tilleke&Gibbins 事務所ホームページ(https://www.tilleke.com/resources/soft-opening-online-filing-system-under-myanmars-new-trademark-law

田中景子


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2019年11月19日火曜日

APAA総会 in 台北に参加して

鈴木です。

11月8日~13日の6日間、台北で開催されたAPAA(アジア弁理士協会)の総会に参加しました。

意匠・商標部門からは、松井弁理士と私の2名が参加しました。

【台北101】



期間中は、昼間は各国代理人とミーティング・事務所訪問・委員会への参加等を行い、情報交換や交流を深め、夜は会食や現地代理人主催のレセプションパーティーに参加して、仕事以外の面でも親交を深めることができました。

【APAA意匠委員会】


【Final Banquet】 

(SG代理人と)

(SG, MY, TW代理人と)

(IN代理人と)

(BR代理人と)

今年のAPAAは台北という大きな都市で開催されたため、フリーの時間を設けて、観光も楽しむことができました。

ローカルなお店での食事や問屋街での買い物をしました。
はじめて臭豆腐を食べましたが、臭みがほとんどなく美味しかったです。






私は2回目のAPAAですが、今回も沢山の刺激を受け、モチベーションが上がりました。
この高いモチベーションを維持したまま、残りの11月、12月を駆け抜けたいと思います。

また、個人的には、弁理士という仕事は黙々とデスクワークをする仕事というイメージが一般的ですが、それだけではなく、APAAのような国際イベントに出ていく機会のある面白い仕事であるということももっともっと世間に広まってもらいたいと思います。


鈴木行大


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2019年10月25日金曜日

【商標実務】中国商標関連情報(使用意思のない悪意の商標登録出願について)

宗助です。

先日、当ブログで、「中国における自社商標の他人による先取り出願・登録への対応」についての記事を書かせて頂きましたが、その後も引き続き、「中国における自社商標の他人による先取り出願・登録」についてのご相談を受けることが非常に多いです。
クライアント様ご自身による公報ウォッチングや中国商標局データベース検索により発見されるケース、また拒絶決定書において同一・類似の先行商標として引用されて発見されるケースが大半です。

先日の記事でもお伝えしたとおり、この度改正される「中華人民共和国商標法」において、「使用意思のない悪意の商標登録出願について、商標局は審査の段階で拒絶をすることができ、また何人も異議申し立て、無効審判を請求することができる」との条文が追加されます(2019年11月1日より施行)。
よって、「他人による先取り出願・登録」に対して、真の権利者が異議申立または無効審判を行う際には、当該係争商標が「使用意思のない悪意の商標登録出願」に該当することを異議理由・無効理由として主張立証することが有用です。

上記商標法改正に関連し、先日、中国国家市場監督管理総局より「商標出願登録行為の規範化に関する若干規定」が公布されました(中国現地代理人事務所(北京衆天揚知識産権代理有限公司)が作成した同規定の日本語訳はこちらです)。
同規定では、2019年11月1日より施行される改正「中国商標法」第4条(上記追加条文)の適用に関する詳細な規定が設けられています。例えば、同規定は、使用意思のない不正な商標出願について、出願審査の段階、異議申立の段階、登録不許可再審の段階、拒絶再審の段階、無効審判の段階でその登録を棄却・無効宣告することができることを明確に定めています。

なお同規定において、「商標法」第4条(上記追加条文)の適用に際しては、下記(一)~(六)の点を総合的に考慮することができる旨を定めています。
(一) 出願人又はこれに関連する自然人、法人、その他の組織が出願した商標出願の数、指定商品役務の区分、商標の取引状況等。
(二) 出願人が所属する業界、経営状況等。
(三) 過去になされた行政決定又は裁定、司法判決において、出願人が悪意の出願行為若しくは他人の商標権への侵害行為を行ったと認定されたこと。
(四) 出願商標と、一定の知名度を有する他人の商標とが、同一又は類似であること。
(五) 出願商標と、著名な人物の氏名、企業の商号、企業名称の略称、その他の商業・標識等とが、同一又は類似であること。
(六) 商標登録部門が考慮すべきと考えるその他の点。

上記規定は2019年12月1日から施行されますが、施行日前に登録された悪意の商標登録について、上記規定が適用されるか否かについては、まだ明確になっておりません。

今後、更に詳しい審査基準等の改正があると考えますので、新たな情報が入り次第、またご紹介させて頂きたいと思います。

宗助智左子


情報出所:
中国国家知的産権局の公式サイト:
http://www.cnipa.gov.cn/zfgg/1143015.htm
中国国家知的産権局商標局 中華商標網:
http://sbj.cnipa.gov.cn/zcfg/sbxzgz/201910/t20191017_307435.html
中国現地代理人事務所(北京衆天揚知識産権代理有限公司)のウェブサイト:
http://www.dayup-ip.com/index/news.html



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2019年9月27日金曜日

【商標実務】ミャンマー新商標法その後

田中景子です。

過去の投稿で、
ミャンマー新商標法(以下、「新商標法といいます)が2019年1月30日に議会を通過したとお伝えしておりましたが、進捗について現地代理人から報告が届きました。

残念ながら、新商標法の施行のための規則がまだ完成しておらず、新商標法の施行時期は、具体的にはまだ決まっていません。

(1)現状
上記の通り、新商標法の施行のための詳細(手続、必要書類、費用など)を定める施行規則が完成していません。また、知財局もまだ完成されていないとのことでした。
現地代理人の推測では、規則作成までにさらに約5か月を要するとのことです。したがって、新商標法の施行は、来年以降にずれ込む見込みです。

(2)当面のミャンマーでの商標の保護について
従来通り、商標の「所有権の宣誓」及び「所有権登記」の申請が可能です。現地代理人によると、新商標法では、所有権登記の申請日が第一出願日としての優先権を得ることができるとのことです。新商標法の施行までにはまだ時間を要すると思いますので、同国での商標保護には、商標の所有権の宣誓及び所有権登記を申請を行うことをお勧めいたします。

以上

現地代理人:NTT IP Co., Ltd、KHINE KHINE U LAW FIRM

田中景子

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