大阪・中之島 レクシア特許法律事務所のブログです。

2012年3月30日金曜日

特許庁意匠課との意見交換 at レクシア

松井です。

昨日、特許庁意匠課の審査官が、レクシアをご訪問され、小生と国内外意匠制度の活用方法、デザイン創作活動や意匠行政のこれからについて、意見交換を行いました。

小生からは、レクシアの考える意匠の戦略的出願方法やその理由を開示させていただきました。この方法論について、意匠審査官に大きな共感をもっていただいたことは、大きな喜びでした。

また、我々が考える開発段階から深く関わる意匠戦略や、海外意匠における戦略的権利取得、さらには特許と意匠によるハイブリッドプロテクションについても説明させていただきました。

やはり、日本における意匠の効果的な権利化に際しては、関連意匠を多用することをお勧め致します。意匠実務を熟知した弁理士が、デザイン思想を共通にするバリエーションを提案することにより、ゾーン的意匠権群を築く必要があります。
また、ゾーン的意匠権群は、特許庁や競業他社等に対して、自社意匠権の権利範囲をある程度明確にすることになり、自社の事業が他社の侵害行為から守られる可能性が高くなると考えます。

この度は、レクシアをご訪問いただきまして、ありがとうございました。
熱い意見交換ができたことに対し、特許庁意匠課に御礼申し上げます。

(審査官より、殆ど残りが無いという貴重な冊子をいただきました)


松井宏記

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2012年3月29日木曜日

商標は品質保証?

松井です。

昨晩は、とある中華料理店に行ってきました。

昔、このお店の他店舗に行ったところ、食事がおいしく、店員のサービスもよかったので、同じ商標を使用している梅田店に行きました。もちろん、同品質の食事とサービスの提供を期待して。

しかし、6品のコース料理を注文したところ、1時間半が経過しても2品しか出てこない。
こちらは話に夢中になっていたので、あまり気付きませんでしたが、周りのテーブルが「遅すぎる」とクレームを言ってるので気付きました。確かに遅すぎる。

で、出てきた3品目、小皿に温かくない揚げ物。。感動は無し。
店員さんの対応もイマイチ。

小生は、他店舗と同等の品質を期待して梅田店に行ったのですが、すごい落差でした。
梅田店が他店舗の信用まで希釈しかねない。

近頃、ブランド戦略に関する方法論の研究が進み、高度な理論やカタカナ文字があふれています。
しかし、ブランドを育てるための第一歩は、いつの時代も「商標は品質保証」です。
前述のブランド戦略の方法論も品質保証を前提に語られていることが多いです。
同一商標を付した商品サービスには、当然、同程度の品質が保証されている。これを死守することが大前提です。
特にサービス業の場合には、現場での品質維持が重要課題になります。

レクシアも、いつか支所を出す際には、品質維持に最大限の注意を払う必要があると実感しました。
(いつの話でしょうか。。)

松井宏記

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2012年3月26日月曜日

特許と意匠によるハイブリッド・プロテクション

レクシアの業務の特徴の一つとして、特許系弁理士と意匠系弁理士が、特許権と意匠権により製品の多面的保護を行う「特許と意匠によるハイブリッド・プロテクション」があります。

詳細は、弊所ウェブサイト内をお読みいただければと思います。


レクシアでは、「新規性はあるが進歩性が無さそうなアイデアや製品をどのように保護したらいいか」「意匠権を有効活用してデザイン思想を保護できないか」「デザインや設計を特許で広範に保護できないか」などの特許と意匠とがリンクした分野でのご依頼をお受けする機会が多くあります。

(特許と意匠によるハイブリッド・プロテクション)

他では権利化は無理と諦められた製品であっても、製品の特徴を抽出して根底にあるアイデアを保護するために、特許と意匠の専門家が協働して、効果的な保護の方法を提案しています。

ご存知のように、特許権と意匠権には、それぞれに長所と短所があります。お互いを補う形で組み合わせることによりハイブリッド的保護が可能となり、特許権だけ、あるいは、意匠権だけで守られる場合とは異なる厚い保護を得ることができます。

(意匠保護のイメージ)

昨年、「特許と意匠によるハイブリッド・プロテクション」に関するセミナーを開催させていただきましたところ、大きな反響をいただきました。

最近、実務において、ハイブリッド・プロテクションの視点が重視される事案を多く見受けますので、再度、「特許と意匠によるハイブリッド・プロテクション」を提案させていただきます。

(昨年の「特許と意匠のハイブリッド・プロテクション」セミナーの写真)



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2012年3月23日金曜日

中国商標リスク(日中流通対話 in 北京)

松井です。


22日、日中の流通分野の課題を話し合う「日中流通対話」が、北京で初めて開かれたとの報道がありました (NHK news)。日本から経済産業省の豊永商務流通審議官ら、中国からは商務省の向欣流通業発展局長らが出席されました。

日本政府は、中国での剽窃出願による被害を伝えた上で、中国商標審査の厳格化と迅速化を求めたようです。

政府レベルでの直接対話がなされたことは重要と考えます。

実務・現場レベルでも、直接対話による交渉は中国において重要な意味を持ちます。こちらから具体的な要望を伝えることにより、相手も要望を理解でき、事案が動くこともあります。また、上級な公職の方との面談には、こちらも相応の人物に同行していただく必要があります。人選能力と人脈が必要になります。実務・現場レベルでは、このような交渉の前提を把握しておく必要があります。

今回の日中政府間の直接対話によって、よりよい方向に中国商標実務が向かうことを期待します。

以前の「中国商標リスク」でも申しましたが、中国商標リスクを回避する特効薬は、どこまで(どの商品役務まで)他人を排除するかについて社内で意思統一を行った上で、その範囲で少しでも早く商標出願することです。
そして、出願に際しては、商標のタイプ(アルファベット、簡体字、ピンイン、図形と文字との組み合わせなど)の権利範囲の違いを理解した上で、各商標について、社内で意思統一のとれた商品役務を押さえる必要があります。

松井宏記


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2012年3月20日火曜日

Hello! LEXIA's iPad

松井です。

遅ればせながら、New iPadが届き、セッティングを完了しました。

既に応接室では存在感があります。

やはり画面が美しいです!
(iPad2を知らないのに大きなことは言えませんが・・)

↓こんな風に、バーチャルな書棚に、レクシアセミナーテキストを飾りました。


それぞれのファイルをクリック(ではなくタップ)すると、セミナーテキストを閲覧することができます。これで、セミナーテキスト用にリアルな書棚を増設する必要は、まず無さそうです。

審決データ、判決文、審査基準、審査便覧などなど、PDF化されているものは入るわけです。
なんで今まで持ってなかったんだろう・・。

・・それはさておき、
新しいツールを手に入れましたので、今後も、よりよいサービスの提供を目指します!

松井宏記

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知的財産契約セミナー 申込を締め切りました。

4月19日開催の知的財産契約セミナーは、
参加申込が、定員の110名以上に達したため、
締切期日を待たずに参加申込を締め切らせていただきました。

多数の参加申込をいただき、御礼申し上げます。

今後も皆様のお役に立つセミナーを企画開催させていただきますので、よろしくお願い申し上げます。


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2012年3月18日日曜日

3月。(You may know what I mean.)

松井です。

3月。企業知財部や特許事務所にとって繁忙期です。

レクシアも多数のご依頼を頂戴しており、所内は熱気にあふれています。

しかし、この週末はクールダウン。。(そうでないメンバーもいますが)
というのも、いよいよ、明日から3月も後半戦。
まだまだ今期分の新規ご依頼のアポイントがあります。

知財関係者の皆様、お体には気をつけて、気合い入れていきましょう!

(レクシア内の会議室へと通じる廊下)


松井宏記



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2012年3月16日金曜日

ホワイトデー (I know I'm late..)

松井です。

レクシアの人員は、現在9名です。
代表パートナー4名以外は女性です。

バレンタインデーには、女性メンバーからの心づくしのプレゼントを受け取った代表たち。。

まさか、ホワイトデーを忘れているわけ・・、ございません!!

ホワイトデーのプレゼントです!

「お土産やん!」という声もチラホラ。。
しかし、気持ちが大切!(汗)

いつもありがとう!!!

代表一同


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2012年3月15日木曜日

意匠商標系実務担当者の募集

レクシアでは、意匠商標系のご依頼の増大に鑑み、
意匠商標系実務担当者(弁理士又は二次試験合格者)を募集します。

未経験者歓迎します。
日本及び外国における意匠商標の世界に詳しい第一線の弁理士が直接指導します。
英語力(又は英語に対する興味)は必須です。
英語に自信が無くても、他言語が得意の場合はその旨をお教えください。

レクシアが求める人材についての詳細は、こちらをご覧ください。

採用条件の詳細は、こちらをご覧ください。


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2012年3月12日月曜日

事務担当者の募集

事務担当者を募集しています。

レクシアは、昨年開設したばかりの事務所ですが、多数のクライアントより案件をご依頼いただいており、月ごとのご依頼件数は増大しております。国内案件の他にも、外国案件が増えており、今後もその増加傾向が予想されます。

今回の募集職種は、基本的には外国事務ですが、レクシアは、弁護士も所属する総合的な知財事務所であるため、国内事務、訴訟事務など業務は多岐に亘ります。

我々と一緒に成長していただける方の応募をお待ちしております。

詳細は、こちらをご覧ください。

(中央の三つ並んでいるビルのうち、向かって左側のビルがレクシアが入っている中之島インテスです)


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2012年3月9日金曜日

iPadの活用法(レクシア編)

松井です。

レクシアの応接室の書棚です。


増え続けるレクシアセミナーテキスト。
テキストを置くための書棚を増やすにもそろそろ限界が。。
また、各弁理士・弁護士の書籍も場所を占めています。

クライアントとの打合せでは、テキストや書籍に基づいて説明させていただくことも多いので、テキスト類は応接室においておきたい。

このような悩みを持っていましたところ・・・、これだ!!

新型iPad!
http://www.apple.com/jp/ipad/

(http://store.apple.com/jp/browse/home/shop_ipad/family/ipadより引用)

これにテキストのpdfデータを入れておけば、場所を取ることなく、また、綺麗に見れるので、解決! 紙のように痛むこともありません。

事務所案内や、他団体での講演資料、レクシアの論説、様々な写真等々、打合せに必要なデータをここに入れておけば、すごく便利!

もちろん、Wi-Fiを使えば、その場でネットにアクセスできます。
その他、いろいろな使い方ができると思われます。

ということで、早速アップルストアで予約しました。

今月20日頃に到着するようです。お楽しみに!

松井宏記


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2012年3月8日木曜日

レクシアの論説 UP!

レクシアに所属の弁理士・弁護士が執筆した論説をホームページにアップしました。

現在アップしている論説は以下のとおりです。

 立体商標の識別力とアンケート結果(執筆:山田弁護士・弁理士)
 
ライセンス契約 法律相談Q&A(第14回)(執筆:山田弁護士・弁理士)
 
新しい商標の導入と商標法の解釈への影響(執筆:山田弁護士・弁理士)
 
商標分野における審判制度と訴訟とのこれから (執筆:松井弁理士)
 IDSに関する近時の判例と各国の情報提供制度(執筆:立花弁理士)
 
多国出願を意図した権利取得のための戦略と審査対応実務(執筆:立花弁理士)
 
使い捨て温熱身体ラップ事件~周知技術の取り扱いについて~(執筆:立花弁理士)
 
IDS再考(執筆:立花弁理士)
 
特許法104条の3の商標法における意義(執筆:松井弁理士)
 共同体商標と共同体意匠の世界(執筆:松井弁理士)
 
意匠の類否判断における出所識別機能を有する形態の評価(執筆:山田弁護士・弁理士)
 商標の自他識別機能~商品に組み込まれたCPUに付された商標~(執筆:山田弁護士・弁理士)
 
「リアルタイム」という文言は、文字通り「瞬間的に」と解釈されるか?(執筆:立花弁理士)
 均等論 知的財産Q&A(第3回)(執筆:山田弁護士・弁理士)
 グループ企業間の商標ライセンスと移転価格税制(執筆:山田弁護士・弁理士)
 
ミーンズ・プラス・ファンクション・クレームにおいて"Means"という文言とともに機能を示す構造が十分に記載されている場合は、112条第6パラグラフの適用の推定が覆される(執筆:立花弁理士)
 知的財産信託を用いた新しい商標管理の手法 執筆:山田弁護士・弁理士)
 
商品の需要者層が異なる場合の商標の類否判断(執筆:山田弁護士・弁理士)
 
意匠の類似 -意匠法242項その後ー (執筆:松井弁理士)
 商品の立体的形状のみからなる立体商標における商標法3条2項の適用 (執筆:松井弁理士)
 
KSR v. Teleflex最高裁判決を参酌した初の米国特許商標庁の審判事件(執筆:立花弁理士)
 
Comparison of Invalidity Decision between Court and Invalidatio Trial at the JPO(執筆:立花弁理士)
 
翻訳文の元となる日本語明細書がすべての始まり~不要なオフィスアクションを減らすには~(執筆:立花弁理士)
 
インターネットを利用したテレビ番組録画サービスが放送業者の著作隣接権を侵害するか(執筆:山田弁護士・弁理士)
 
同一ブランドに係る内外の営業主体が異なる場合に並行輸入の抗弁が成立するか(執筆:山田弁護士・弁理士)
 
登録の場面における「商標の類似」 (執筆:松井弁理士)
 
不正競争防止法における不動産の商品性及び混同 (執筆:松井弁理士)
 米国における特許権侵害を日本の裁判所で判断した事例Ⅰ(執筆:山田弁護士・弁理士)
 
米国における特許権侵害を日本の裁判所で判断した事例(執筆:立花弁理士)
 
不正競争防止法2条1項1号の「類似」そして「混同」 (執筆:松井弁理士)
 不正競争防止法における技術的形態除外説と米国商標法における機能性の法理との比較考察(執筆:山田弁護士・弁理士)
 
ライセンス契約における製造地域制限条項違反と並行輸入の許否(執筆:山田弁護士・弁理士)
 
商標法における公序良俗概念の拡大
(執筆:山田弁護士・弁理士)

レクシアでは、日本及び海外の判例の研究のほか、新しい角度からの知財の活用法に関する情報発信に努めています。論文の内容に関し、ご質問があれば遠慮なくお問い合わせください。



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2012年3月6日火曜日

知的財産契約セミナーのご案内

弊所主催で、知的財産契約に関するセミナーを開催致します。

テーマ:知財部員が最低限知っておくべき知的財産契約の基礎と落とし穴
~気づかないうちに不利な契約を結ばされていませんか?~
日時:2012419日(木)13:30-16:45
場所:中之島インテス10階会議室

講師:山田 威一郎 弁護士・弁理士
費用:無料
参加者:企業の知財関係者

共同開発契約やライセンス契約といったライセンス契約の基本的事項と陥りやすい落とし穴に関してご説明します。また、改正特許法(4月1日より施行)で導入される冒認特許の移転請求権、ライセンス契約の当然対抗制度の影響に関してもご説明します。

本セミナーは、知財契約に関してそれほど経験のない初級者から中級者程度を対象としたものですので、新たに知財部に配属された方への研修の一環としてもご活用いただければ幸いです。

レクシアセミナー登録をいただいている皆様には、本件セミナーの案内を既にお知らせ致しましたところ、定員120名に対して、3営業日で既に60名を超える参加申込をいただいております。

お申し込み&詳細はこちら





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2012年3月5日月曜日

ランチミーティング

レクシアでは、毎月1回、所員全員でランチミーティングを行っています。

その目的は、所内のコミュニケーションの潤滑、日頃の業務改善提案を聞くためです。

場所は、事務所近辺のレストランで、月ごとに違うレストランを訪れます。

今日のランチミーティングは、「モード和食」のお店でした。

(今日のランチミーティングの様子)

このランチミーティングでアイデアが浮かんだセミナーや、今後の事務所運営の方法等は数知れず。いい時間です。秘書サイドからも活発な意見が出されて、いい雰囲気です。

夜もいいですが、ランチでは、やや緊張の中でざっくばらんな意見が出ますので、その点において貴重な時間です。

部門や職制に関係なく、自由に議論や提案が行える文化、これがレクシアの強みです。


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2012年3月4日日曜日

知財訴訟の戦略的活用

山田です。


2月29日の日経新聞に
「米ヤフーが、特許侵害とフェイスブックに警告 米紙報道、提訴も示唆」
との記事が掲載されていました。


報道からは、事案の詳細は明らかではありませんが、仮にヤフーがフェイスブックを訴えることになれば、ソーシャルメディアの分野で大手企業同士が争う最初の法廷闘争になります。


また、スマートフォンやタブレットの分野では、アップルとサムソンの訴訟などが世界的に展開されており、知財訴訟を経営戦略上のツールとして積極的に活用しようという動きが拡がりを見せています。


知財に関する紛争を何でもかんでも裁判に持ち込むことが良いことなのかどうかは評価が分かれるところかも知れませんが、知財訴訟を戦略的に活用することの意義と訴訟に巻き込まれることのリスクを十分に理解しておくことが重要であることは間違いありません。


企業の代理人として知財訴訟を担当していて最近感じるのは、日本の知財訴訟制度は非常によくできた制度であるということです。米国のように億単位の代理人費用がかかることもありませんし、スムーズにいけば1年程度で第一審の判決を得ることができます。
訴訟手続も比較的シンプルで、判決の質も諸外国と比べて比較的安定しています(自分が負けた判決はボロクソに言うかもしれませんが・・)。


世界的に特許を侵害されているような案件では、まずに日本で訴訟を起こし、日本の裁判所で有利な判決を取り、それをもとにアメリカでの和解を引き出すというような戦略も十分に考えられるのではないかと思います。


知財の訴訟を起こすとの決断は、企業の知財担当者の方にとって勇気の必要な重要な決断だと思いますが、重要なのは、知財訴訟を1つの強力な武器ととらえ、経営戦略上の選択肢として排除しないことではないかと思います。

山田威一郎


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2012年3月2日金曜日

関連意匠の重要性

松井です。

レクシアでは、日本意匠出願のご依頼をお受けする際、関連意匠の重要性を説明させていただいております。

意匠の権利範囲(後願排除効含む)は、同一および類似範囲に及びますが、この類似範囲が分かりづらい。これは、特許庁審査官も同様ではないかと思います。

そこで、類似範囲を予め権利設定時にある程度確定させて、他社の意匠を関連意匠群の中に入らせないようにする戦略を立てる必要があります(この作業には意匠の一般的な類似範囲についての知識や感覚が求められます)。

独立意匠ばかりを点的意匠権で押さえても、その隙間をつくような後願意匠が登録されたり、イ号意匠が販売されたりすることがあります。特に後願を審査する審査官には先願の類似範囲がどこまでか明確でないと、後願を隙間に登録してしまうのは、ある種仕方のないことかもしれません。

しかし、関連意匠を利用して、点ではなくゾーン的意匠権群で保護することにより、権利範囲をできるだけ明確にし、また、隙間をできるだけなくす工夫を行うのが戦略的な意匠出願です。

関連意匠の「仕込み」は重要です。
ご不明点は何なりとお尋ねください。

松井宏記


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