大阪・中之島 レクシア特許法律事務所のブログです。

2013年2月27日水曜日

第17回レクシア知財セミナー「外国出願のためのコストコントロール」のご報告

 昨日2月26日、第17回のレクシア知財セミナーを開催いたしました。

講師は、弊所の立花顕治弁理士でした。

【立花弁理士】

今回は、外国出願のためのコストコントロール-機械・電気編-という絞ったテーマにしたため、開業当初以来のこじんまりしたセミナーとなりましたが、もちろん力を抜くことなく、全力で講演させていただきました。

まず、外国出願の特徴を説明した上で、コスト削減のため、以下の4つの観点からコストをコントロールすることを説明させていただきました。


1.オフィスアクション回数の低減
2.不要な手続きの低減
3.現地代理人とのコミュニケーション
4.固定費の削減


そして、各観点に基づく方策によるコスト削減の例を、具体的なコストを示すことで説明させていただきました。

特に、オフィスアクションについては、予測性の高いオフィスアクションと、予測性の低いオフィスアクションに分類することで、コストを含むリソースの集中をいかに行うかということを説明させていただきました。

セミナー後にお書きいただいたアンケートでは、ほぼすべての方から「役に立った」との評価を頂きました。

本セミナーの内容が皆様の日頃の実務の中で少しでもお役に立つようでしたら、非常にうれしく思います。


【過去の閲覧用セミナー資料】


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2013年2月23日土曜日

出張の友(辛坊氏の本)

松井です。

最近、出張時、特に新幹線での移動中には、辛坊治郎氏の本を読んでいます。

【最近読んだ3冊】

原発、年金、財政、地方政治、中国問題、など、現代の社会問題を分かりやすく解説されています。

テレビや新聞等のマスメディアで断片的に得られる情報は、時々、問題点やデータが不明確な場合があり、う〜ん、と納得できない場合があります。

そこで、これら辛坊氏の本を読むと、各テーマの問題点について、テレビなどでは出てこない情報やデータをもとに要点を解説されていますので、なるほど!と思えます。

特に、原発問題については、写真右の「この国で起きている本当のこと」において、歴史的背景から詳しく解説されています。

私の場合、気分的に、新幹線の中では、社会経済に関する書(辛坊氏の本など)、
日頃の通勤電車や自宅では、歴史書(最近では坂の上の雲など)や趣味の本になります。

知財の書は、いつ読むか??
それは、様々なソースから情報を得ていますので、情報を入手し次第読みます!
(読まずに積むとどんどん積み重なりますので。。)

松井宏記

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2013年2月19日火曜日

第18回レクシア知財セミナー「特許権侵害訴訟の訴訟遂行上の留意点と損害賠償の諸問題〜ごみ貯蔵機器事件知財高裁大合議判決ほか近時の裁判例を踏まえて」のご案内

下記要領にて、第18回レクシア知財セミナーを開催します。

【テーマ】特許権侵害訴訟の訴訟遂行上の留意点と損害賠償の諸問題〜ごみ貯蔵機器事件知財高裁大合議判決ほか近時の裁判例を踏まえて
【日時】2013年3月19日(火) 13:30−16:30
【場所】中之島インテス10階会議室
【講師】山田 威一郎 弁護士・弁理士




【内容】
特許権の本質は排他権であり、侵害行為を排除することにこそ特許権の真の意味があります。そして、侵害行為を排除するための最大の手段は特許権侵害訴訟であり、特許権侵害訴訟の進め方を理解しておくことは、特許権の有効活用を考える上で大きな意味を持ちます。
そこで、本セミナーでは、前半の第1部で、特許権侵害行為の発見から訴訟提起までの交渉上の留意点、特許権侵害訴訟の審理の進め方と訴訟を有利に進めるためのポイント、技術的範囲の解釈論、無効主張・訂正の再抗弁の主張、仮処分の活用法、侵害判決を得た後の強制執行の手法などの訴訟遂行上の留意点や訴訟戦術についてご説明をさせていただきます。
また、後半の第2部では、本年2月1日に出されたばかりのごみ貯蔵機器事件(平成 24 年(ネ)10015号事件)の知財高裁大合議判決のほか、損害賠償に関する近時の裁判例を踏まえ、特許法102条の損害額の算定規定の解釈上の問題点及び実務上の留意点についてご説明をさせていただきます。

詳細及び申し込みは、こちらをご覧ください。
皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。

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2013年2月17日日曜日

6件目の知財高裁大合議判決(ごみ貯蔵機器事件)


山田です。

新聞報道等でご存知の方も多いと思いますが、2月1日にごみ貯蔵機器事件の知財高裁大合議判決(知財高裁平成24年(ネ)第10015号)が出されました。

知財高裁大合議判決に関しては昨年レクシアセミナーでも紹介をさせてもらいましたが、この件が大合議の6件目の判決となります。

ちょうどタイミングよく、2月14日(バレンタインデー当日)に日本ライセンス協会の判例研究ワーキンググループで私の発表担当の会がありましたので、原審の東京地裁判決と知財高裁判決(まだ判決要旨しか公表されていませんが・・)の発表をさせてもらいました。



本事件の事案の概要と判決の骨子は以下のとおりです。

【事案の概要】
本事件の原告のサンジェニック社は、おむつ処理機器(商品名「におい・クルルンポイ」)と専用のゴミ袋入りカセットを、アップリカ社の前身の会社(アップリカ育児研究会アップリカ葛西株式会社)を通じて販売していましたが、平成20年11月に契約を解消し、その後、競合のコンビ社を通じて日本市場に提供するようになりました。

(原告商品に関しては、コンビのホームページを見ていただくと動画が掲載されています)

しかし、契約を解消されたアップリカ社も黙ってはおらず、契約解消後、サンジェニック社製のおむつ処理機器に適合する交換用カセットの販売を開始しました(アップリカ社製のカセットは、サンジェニック社製カセットに比べて2割強程度廉価だったようです)。
そこで、これに怒ったサンジェニック社は、アップリカ社の行為が、サンジェニック社保有の特許第4402165号及び意匠登録第1224008号の侵害にあたると主張し、差止請求、損害賠償請求をもとめる訴訟を東京地裁に提起しました。

第一審の東京地裁判決(平成23年12月26日判決)は、アップリカ社による特許侵害を認めましたが、特許法102条2項に基づく被告利益額の損害額の推定は否定し、特許法102条3項に基づき実施料相当額の損害金2113万9152円のみを認容しました。この損害額の認定を不服として、サンジェニック社が知財高裁に控訴したのが今回の事件ですが、知財高裁は以下のように述べ、102条2項の適用を肯定し、損害額を約1億4800万円に増額しました。

【判決の骨子】
「特許法102条2項は、民法の原則の下では、特許権侵害によって特許権者が被った損害の賠償を求めるためには、特許権者において、損害の発生及び額、これと特許権侵行為との間の因果関係を主張、立証しなければならないというところ、その立証等には困難が伴い、その結果、妥当な損害の填補がされないという不都合が生じ得ることに照らして、侵害者が侵害行為によって利益を受けているときは、その利益額を特許権者の損害額と推定するとして、立証の困難性の軽減を図った規定である。このように、特許法102条2項は、損害額の立証の困難性を軽減する趣旨で設けられた規定であって、その効果も推定にすぎないことからすれば、同項を適用するための要件を、殊更厳格なものとする合理的な理由はないというべきである。

したがって、特許権者に、侵害者による特許権侵害行為がなかったならば利益が得られたであろうという事情が存在する場合には、特許法102条2項の適用が認められると解すべきであり、特許権者と侵害者の業務態様等に相違が存在するなどの諸事情は、推定された損害額を覆滅する事情として考慮されるとするのが相当である。 そして、後に述べるとおり、特許法102条2項の適用に当たり、特許権者において、当該特許発明を実施していることを要件とするものではないというべきである。

1審原告は、A社との間で販売店契約を締結し、これに基づき、A社を日本国内における1審原告製品の販売店とし、A社に対し、英国で製造した本件特許発明に係る1審原告製カセットを販売(輸出)していること、A社は、1審原告製カセットを、日本国内において、一般消費者に対し、販売していること、もって、1審原告は、A社を通じて1審原告製カセットを日本国内において販売しているといえること、1審被告は、1審被告製品を日本国内に輸入し、販売することにより、A社のみならず1審原告ともごみ貯蔵カセットに係る日本国内の市場において競合関係にあること、1審被告の侵害行為(1審被告製品の販売)により、1審原告製カセットの日本国内での売上げが減少していることが認められる。

以上の事実経過に照らすならば、1審原告には、1審被告の侵害行為がなかったならば、利益が得られたであろうという事情が認められるから、1審原告の損害額の算定につき、特許法102条2項の適用が排除される理由はないというべきである。」

本件の最大の争点は、特許権者が特許発明を実施していない場合にも、特許法102条2項の推定規定が適用され得るかとの点でしたが、この点に関しては、従来否定説が多数説でした。
本判決は、従来の多数説を覆したものであり、実務上も大きなインパクトを持つものと思われます。
ライセンス協会の発表の前日、原告製品「におい・クルルンポイ」を、我が家の犬たちのトイレシーツのごみ箱とし購入してみようかと思い、嫁に聞いてみたところ、「その商品、友達が使っていたけど、カセットが高いらしいよ。」と即答され、買うのをやめました!
その指摘を受けて初めて気づいたのですが、本件もインクカートリッジなどと同じ消耗品ビジネスを守るための特許訴訟の一種なのだと思います。

本判決の詳細については、3月に開催予定のレクシアセミナーでも解説する予定ですのでお楽しみに(セミナーの案内は近日中に公開予定です)!

山田威一郎


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2013年2月14日木曜日

第16回レクシア知財セミナー「技術流出を防ぐための営業秘密管理体制の整備と製法特許の活用法」のご報告


昨日2月13日、第16回目のレクシア知財セミナーを開催しました。
今回は最近話題になっている営業秘密をテーマとしたセミナーということで、定員を超える多数の方にご応募をいただき、当日も約100名の方にご参加いただきました。

【セミナー会場の様子】


 前半の第一部で、「不正競争防止法による営業秘密の保護と営業秘密管理体制の整備」というテーマで、不正競争防止法上の営業秘密保護の在り方や裁判例の分析、実際に営業秘密管理体制の整備をしていくうえでの留意点などについて、山田弁護士がご説明をさせていただきました。

【山田弁護士】

休憩をはさんだ後の第2部では、「先使用権の要件と立証準備のための手法」とのテーマで先使用権の要件や裁判例の紹介、実際の事案でどの程度の証拠があれば立証ができたものとみなされるのかといった実務上の問題点に関し、ご説明をさせていただきました。

そして、その後に引き続き行われた第3部では、立花弁理士から「製法特許の活用法とその限界」とのテーマで、製法特許に関する裁判例の分析、製法特許に関して権利行使をする際の立証上の問題点、日本及び米国の訴訟制度の対比等に関するご説明をさせていただきました。

セミナー後にお書きいただいたアンケートでは、大半の方から、「役に立った」とのお褒めのお言葉をいただき、今後のセミナーのテーマに関しても、貴重なご提案をいただきました。

本セミナーの内容が、皆様の日ごろの実務の中で、少しでもお役に立つようでしたら非常にうれしく思います。

【昨日紹介の水谷弁理士と桝田弁理士】


ご参加いただいた皆様には、この場を借りまして、改めて、御礼申し上げます。


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2013年2月12日火曜日

坂の上の雲


松井です。

最近、「坂の上の雲」を読んでいます。2回目です。

「坂の上の雲」全8巻 司馬遼太郎 著

NHKのスペシャルドラマにもなり、3年に渡り放送されました。
もちろん、全回、姿勢を正して観ました。録画もしました。

「坂の上の雲」は、ご存知のように、
明治初期の日本という国家の興隆時期から、日清戦争、日露戦争へと続く時代を舞台とし、秋山兄弟、正岡子規、当時の日本軍幹部の生き方を通して物語(というよりも事実)は進行します。

この当時の日本人の考え方、誇り、焦り、熱意、団結など、いつの世でも忘れてはならないものがここにあると思います。

各界の著名人の方々からは、文藝春秋の臨時増刊号で、「坂の上の雲」を通しての経営、経済、コーチング、外交、などへの有益性など、多くのコメントが寄せられています。

【文藝春秋 平成21年12月、平成22年12月臨時増刊号】

なぜ、もう一度、読み直そうと思ったかは、自分でも分かりませんが、
おそらく、この書にまた、何かを教えてもらいたいと思ったことは間違いありません。

また、2回目だから、よりじっくりと地図など資料を横におきながら、日露戦争の軌跡を確かめたかったというのもあります。

やはり、必読の書と思いました。

松井宏記


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2013年2月5日火曜日

第17回レクシア知財セミナー「外国出願のためのコスト・コントロール —機械電気編—」


第17回レクシア知財セミナー「外国出願のためのコスト・コントロール—機械電気編—」を下記要領で開催させていただきます。


開催日: 2013年2月26日(火)
「外国出願のためのコスト・コントロール -機械・電気編-
 一体どれだけコストがかかるのか_| ̄|○ 
 オフィス・アクションの予測性に基づくコストの削減」
講師:レクシア特許法律事務所 
   弁理士 立花顕治、弁理士 山下未知子、弁理士 桝田剛

近年、外国出願は増加の一途をたどっていますが、国内出願と比べ、翻訳を要すること、国内と外国とで代理人が二重に存在すること、外国代理人の費用が高いことなどから、国内出願の数倍のコストがかかるといわれています。そのため、外国出願を行う際には、品質のみならず、コストにも神経を使う必要があります。外国出願に要するコストのうち、出願時にかかるコストについては、特許庁費用、代理人費用などある程度の予測が可能でありますが、その一方で、予測が難しいコストがあります。特に、オフィス・アクションについては権利化までに何度発行されるか予想しがたく、これに伴い、総額でどの程度のコストがかかるかという予測が非常に困難になっています。
本セミナーでは、外国出願に要するコストを徹底的に分析し、特に、オフィス・アクションの予測性という観点から、品質を維持しつつコストをいかに削減するかというコスト・コントロールについて説明いたします。
皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。

詳細はこちらをご覧ください。



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2013年2月1日金曜日

卸売市場でランチ(絶品海鮮丼の紹介)

松井です。

今日も、恒例?の大阪市卸売市場でランチしてきました。

今日は、「大輝」さんにお邪魔してきました。
海鮮丼が目玉のお店です。今日は初訪問でした。



ウニ&イクラ丼。
温泉卵の下に隠れてますが、ウニ&イクラの量多し!
正々堂々のウニ&イクラ丼。


上海鮮丼。
10種ほどの海鮮物がトッピングされています。
これも正々堂々の海鮮丼。


事務所の近所で、こんなに美味しい海鮮丼がいただけるとは。。

今日の昼からは、元気いっぱいで仕事が捗ります!

松井宏記

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