松井です。
ブログ更新が滞っており失礼しました。
改正意匠法の施行が本年4月1日に迫り、いろいろと準備を進めている企業も多いと思います。
前回は、意匠法改正の重要ポイントとして、関連意匠の改正で本意匠が改正前出願のものでも大丈夫ということをお話ししました。
今回は、重要ポイントの2点目として、建築物と内装についてです。
建物については、現状、「組立家屋」としてハウスメーカー等の住宅は意匠登録されています。
【組立家屋(個人住宅)の意匠登録】
【組立家屋(集合住宅)の意匠登録】
組立家屋ではない建築物と内装は、新しく意匠の保護対象に加えられるわけですが、
多数の出願が予想される建築物とは何でしょうか。
おそらく店舗でしょう。
店舗外観、店舗内装です。
いろいろな業界で、製品やパッケージの見た目によるブランディングが行われています。
店舗の見た目もその例外ではなく、店舗外観によって他社との差別化が行われています。
また、その差別化に成功している店舗は需要者の記憶に残り、営業活動が拡大するとともに、従来店の信用を引き継いで多店舗展開が可能になります。
建築物や内装の相談や依頼が増えてきていることから、店舗外観や内装での差別化に注力されていることがわかります。
飲食店に限らず、販売店、コンビニ、ガソリンスタンドなど、町で見かける店舗は保護対象になります(新規性等の要件をクリアしているものに限る)。
【自動車販売店の例】
日本全国に展開していて、(文字商標ではなく)店舗外観だけで需要者に認知されているような店舗は、立体商標での登録可能性があります。
しかし、新規性があってこれから建築される建物は、まずは意匠登録がお勧めです。意匠登録なら関連意匠や部分意匠を利用して戦略的な権利取得が可能です。また、本意匠を出願して登録すれば、以後10年間、店舗のバリエーションを関連意匠として追加できます。
しかし、新規性があってこれから建築される建物は、まずは意匠登録がお勧めです。意匠登録なら関連意匠や部分意匠を利用して戦略的な権利取得が可能です。また、本意匠を出願して登録すれば、以後10年間、店舗のバリエーションを関連意匠として追加できます。
【立体商標の例(文字商標あり)】
本年4月1日以降、どのような建築物や内装が意匠出願されるか、楽しみです。
松井宏記

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