大阪・中之島 レクシア特許法律事務所のブログです。

2013年10月30日水曜日

日本弁理士会研修所「関連意匠と部分意匠の効果的活用法」を終えて

松井です。

10月7日東京で、そして、昨日10月29日名古屋で、
日本弁理士会研修所主催の研修「関連意匠と部分意匠の効果的活用法」(弁理士対象)の講師を務めました。



部分意匠と関連意匠の利用方法について、多数の具体的な登録例をもとに解説させていただきました。


意匠については、他の知的財産と比較すると、学問的な研究があまり進んでおらず、実務上も道しるべになるものは少ないと思います。
類似に関する判例を研究しても、類似範囲をどのように定めるかは個別具体的な事例により異なります。
意匠では、類似範囲を定める要素が何か、様々な材料がある中で自社の意匠の類似範囲の解釈に有利に働く資料はどれか、を見定める技術が必要になります。

本研修では、多数の登録例を概観することにより、実務上の部分意匠と関連意匠の権利解釈方法、また、部分意匠と関連意匠の有利な権利設定方法などを私見を交えて解説させていただきました。

研修でも触れましたが、興味深い立体商標の登録例が増えてきており、実務上は意匠との交錯が生じています。しかし、新規性ある場合は意匠で戦略的に権利取得し、新規性ない場合に立体商標としての権利化を検討するというスタンスは、もちろん変える必要は無いと思います。

本研修が、少しでも意匠実務の指針になれば幸いです。

松井宏記


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