東京オリンピックのエンブレムに関する騒動に収まる気配がないですね。。
法的には、商標法はクリア(ベルギー人作家の標章に商標権はない)としても、著作権を主張されています。
図形商標の類似に関しては、法的(商標的および著作権的)な類似と、一般的な類似の概念が違いますので、法的にクリアしていても、一方創作者の気が収まらないことはあるかと思います。
事前に調べるとすれば、図形商標調査はツールがありますので可能ですが、著作権の調査は難しく、デザイナーの良心を信じるところが大きいと思います。
図形商標が他人の著作物と類似していないか客観的に判断するためには、Google画像検索などを使うのも一手かもしれませんが、URL貼り付けや、画像アップロードによる判断になりますので、未発表という取り扱い注意の図形商標の調査では使いにくいと思います。
ちなみに、レクシアの図形商標をGoogle画像検索したところ、
「類似の画像」(法的に類似ではない)として以下が列挙されました(一部です)。
いずれも法的にはクリアしています。
【レクシアの図形商標】
【Google画像検索結果】
レクシアでは多くの図形商標調査を行っています。図形、モノグラムはもちろん、製品やパッケージ表面の模様であって商標的使用かどうかグレーのものも調査を多数行っています。過去の判例を見ますとグレーのものは調査をお勧めします。
図形商標は文字商標と比較すると、同一類似の先行登録商標がある可能性は低いと思えるため、調査を省略していないでしょうか。オリンピックエンブレムの件から分かるように、同一類似の先行登録商標があった場合に、世間で問題になりやすいのは図形商標です(オリンピックエンブレムは商標問題ではないですが、図形が問題となった点は留意すべきと思います)。
著作権侵害では依拠性(知って模倣したこと)が要件ですが、商標権では知らずとも登録商標に類似の商標を使用すると商標権侵害になります。
図形商標は、案外いろいろなものが登録されています。
特に既存の物や文字をモチーフにした図形商標は調査をお勧め致します。
松井宏記
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